
益戸育江さんの講演を聴いてきた。私が濾しとったキーワードは「循環」「本当の真実」「意識」「感謝」だ。
益戸育江さんは、長年使ってきた芸名である「高樹沙耶」を2008年に返上して、本名で活動すると宣言された。今日の講演では言及されなかったが、益戸さん自身が生まれ変わって、否、元の姿に戻って生きていくという宣言ではなかったか、と私は思っている。
益戸さんの変化のきっかけ
ご本人曰く「昔は強欲だったのに。」、今や禅寺のような生活をしている。そんな変化のきっかけは、15年ほど前テレビ番組で訪れたオーストラリアでの先住民族アボリジニとの3日間のキャンプ生活で、五感をフルに使い、ただ感じるという体験をしたり、イルカセラピーをされている方との出会いだったという。
その後ハワイへ移住し、スクーバダイビングやイルカセラピーにかかわった。フリーダイビングを始め、初めて15メートルの深さまで潜ったときに、海の中という人工物がほとんど何もないデカいで、「細胞が何かを思い出す」感覚を持ち、「地球そのものが生きている」と感じたそうだ。
フリーダイビング競技で、当時の日本記録(実に53メートル)を出したときは、呼吸を2分半程度止めた。つまり、実質的な意味で死に近づいた状態になったとき、自我がなくなり、自然に近づいていくという感覚を持ったそうだ。そこで思ったことは、「これでいい」ということだったらしい。
高度経済成長期末期に生まれた益戸さんが、どんどんいろんなものが手に入った時代を過ごしてきて、芸能界に入った。そして、それまでとは180度違う五感を使ったり、感覚を大切にするという体験をしたことが、環境や循環、持続可能なライフスタイルに興味を持つ、大きなきっかけになったことがよくわかった。
オーストラリア・ブリスベーンの近くマレーリという所に、パーマカルチャーを実践しているエコヴィレッジがあり、いろんなことを学んだそうだ。ここは「21世紀の桃源郷だ」と思ったそうだ。(「BeGood Cafe」というページでも語られています。参考:NPO法人パーマカルチャージャパン)
アプローチは違うが、益戸さんと一歳違いの私も同じような経験(別に書くこともあるだろう)をしたので、とても共感できる話しで、今の自分を作る原点に戻っていくような感覚で講演に引き込まれていった。
益戸さんからのメッセージ
説明すると違うものになる気がするので、私が、私というフィルターを通してメモした内容を記す。
重い石臼を30分も回し、小麦を挽いて、500グラムの小麦粉を作り、それで焼いたパンがめちゃめちゃ美味しかったときに考えたこと
- 忍耐や大変さの先に、本当の感動、感謝がある。
- 大変さを省略するような世の中になっている。
- つまり本当の感動、感謝が少なくなっていないか?
- 大変さの省略が、地球への負荷になっている。
生活に根ざして、日頃強く思っていること
- エコではなく、「持続可能な生活」を目指さないといけない。
- つまり、エコを越える時が来ている。
- エコバックを集めて、どう処分したらいい?なんてやってるときではない。
- ゴミという価値観を捨てるべき。なんでも役に立つ。
- そういう「意識の変化」がとても大切。
- リサイクルではなく、「pre-loved」(〔前所有者に大事に使われていた〕中古の via 英辞郎 on the Web)
- 自分の排泄物もコンポストトイレで肥料にしている。循環。
- その肥料を使った畑は、野菜の出来がとてもいい。
- 自然の肥料はスロー、育つのも遅い。化学肥料は育ちも早いが、ドーピングしているようなもの。化学肥料を使った野菜は、メタボな野菜ですよ!
- 不便という価値観も捨てるべき。
- 便利なことは不幸だと思った方がよい。
- 私たちひとりひとりの意識が大切。ひとりひとりが主役。
- 想像力が大切。よく考えて行動する。
- 水を買うにしても、この水はどこから、どうやって来たのか考えてみる。(フードマイレージなど)
- 牛は人間の5倍の穀物を食べる。牛肉を食べることは、間接的に人間が食べるべき穀物を減らしている。さらにいうと、飢餓に陥っている人が食べる穀物を少なくしている。そういう事実に気がつくべき。
- つまり、地球意識でものを考えることが大切。
- 「ブラッド・ダイヤモンド」(脚色はされているが、真実に基づいた映画)のような真実がある。(つまり、ダイヤモンドが欲しい!と手放しでは言えない。)
- 裏側にある真実を知ることが大切。「ほんとうのこと」。
- 「ほんとうのこと」を知れば、すべきことはわかる。
- (「風流」の経営に関する質問に答えて)「営業」をいう価値観も捨てるべき。
- お金を稼ぐというライフスタイルをチェンジしたいと思ってやっている。
- お金は悪くない。使い方を変える。
- 生活、日々の意識を変えることが大切。
- 少し意識を変え、気づくこと。そして、選択するものを変える。
- 地球は病気だと思う。(講演のタイトルは、「Heal The World」:MJの歌から取っている。歌詞参照。)(「Man In The Mirror」にも言及。訳詞。)
- やさしい生活をしましょう!
余談1
「朝日新聞・メーテレ環境7大学集中公開講座 2010」の一環で行われたイベント。2008年に始まって、今年で3年目。「朝日新聞・メーテレ環境7大学集中公開講座 2010」で検索すると他にどんな方が講演されたかわかる。
なぜかウェブ上にはまとまった情報がなく、朝日新聞では受付時期になると、毎日告知が掲載される。私は、毎回申し込んでいる。7つ全てに応募出来るので、2,3に申し込めば、必ずチケットは手に入るのではないかと(体験談)。メーテレでも告知やってるのか?(見たことなし。というか、テレビあんまり見ないので。)
余談2
記憶に間違いがなければ、自然の中で暮らすというテーマで何人かの方の家づくりを紹介する番組の中で、千葉の片田舎に自宅を建てた益戸さん(返上前の旧芸名高樹紗耶で出演されていた、と思う)が紹介されていた。(2007年に家を建てたので、その頃の番組か?)
それまで益戸さんには意識を向けていなかったのだが、エコとかロハスというキーワードが気になっていた頃だったのだろう、とても印象に残っていた。
余談3
講演の中で話されていたこと。
イルカセラピーをする前後の脳波を計ったデータがある。それによると、イルカセラピーを体験後、被験者の95%が脳波にシータ波(θ波)が見られたという。シータ波は瞑想をしたときや眠くなり始めたリラックスした時に出るといわれていて、つまりいわゆる「癒される」状態になるとのことだった。犬を飼っていますが、子犬とか見たときにはなんとも言えない状態になります。もしかしたら、シータ波が出ているのかもしれません。
参考
余談4
「ブラッド・ダイヤモンド」私も以前観て、衝撃を受けた映画。レオナルド・ディカプリオ主演。
<編集後記>
500人ぐらいのでっかい教室(中京大学名古屋キャンパス4号館3F431教室という、学祭実行委員会の部屋の向かいの教室)で行われた、いい席に座れて益戸さんのリラックスした表情を見ながらの講演で、ゆったりと聴けた。体験に基づく話しで、なんというか、益戸さんの話される言葉がどんどん体に入ってくるような感じで、話しを聞いていて気持ちよくなるほどだった。
伝えることの嬉しさがにじみ出ているような、益戸さんの雰囲気が、そんな気持ちにさせてくれたような気がする。益戸さんの表情まではっきり見えるところに座れたこともあったかもしれない。
ハワイ移住から日本に戻って、「ピースボート」で講演などをしたこともあったらしい。この船で地球一周をしたいと思っている私にとっては、やっぱりこの船だ!とさらに思いを強くした。
追記:ピースボード第71回クルーズ(2010-10-25から2011-01-18、横浜発着の86日間)に、益戸育江さんの乗船が決まったそうです!会社辞めて行くか!最安プラン99万円也!
<編集後記2>
快くOKを出してくれたので、一緒に講演へ行った知人を紹介する。那古野にあるカフェ「i-cafe」のオーナー、「和LOHASの会」代表(こんなんシランカッタ!)ともしかしたら他の顔も持っているかもしれない、小さいがとてもパワフルな女性。
自然農を学んでいたり、雨水利用していたり、家庭菜園をしっかり作っていたり、ヨガをしていたり、「13人のグランマザー」のボランティアをしていたり、以前益戸さんにインタビューしたこともあったり。龍村ゆかりさんと会ったことがあったり、龍村仁監督に1時間もインタビューしたり、藤沢久美さんに会ったこともあったり・・・一言で言うと、私の興味あることは、ほとんど先に知ってたり、実践してたりする彼女。こんなこと言うたら旦那やうちの嫁さんに怒られるが、私の「あこがれの人」なのです。(笑)
そして、彼女が30分番組の主役を務めます。東海テレビ日曜朝9時30分から放送の「a life」に登場します。放送日は7月18日、放送日まで「次回は、名古屋市西区でオーガニックカフェを営む・・・」と紹介されている!録画しないと!
今回の講演のチケットが2枚あったので、ツイッターで、だれか行きませんか?と言っても、寂しいことに反応なく。それではと、店があるのは知っていたが彼女を誘ったわけです。すると、店のスタッフがOKくれたので行きます!と嬉しい返事をもらい、一緒に行ったわけです。
私の中では、益戸育江さんも彼女も、まったく一緒なのです。カフェを営んでいることもそう。カフェでいろんなイベントをしているのもそう。自然農に関心を持っていることもそう。さすがに彼女はコンポストトイレは作ってないだろうけど、雨水利用をしていたり、自然に親しんでいるところもそう。(益戸さんは海だが、彼女は空=学生時代パラグライダー:今もやることあるのか?)
以前は応援していたつもりだったが、今や、もう、あなたについていきます!てなところ。近くの方は、ぜひ「i-cafe」へ!ランチタイム直後に食べられる「お結び定食」、私のお薦めです!あー食いたい、お結び定食。
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