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「人が汚した本を読み、さらに汚す」という体験

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この歳にして生まれ初めての体験をし、それがとても面白かったので紹介します。タイトルからは「何のこと?」と思われる方もいるかもしれませんが、「本を汚す」とは、本来の「きたなくする」という意味ではありません。

  • 線を引く
  • 余白に書き込みをする
  • 折り目を付ける

以上のような意味で、「本を汚す」という表現をしています。前置きが長くなりましたが、ひょんなことから知人と本を交換することになりました。それまでの経緯は、ぜひ彼のブログ記事を参照してみてください。

ほんとに楽しい!

まず、どんな本を貸してくれるか、わくわくしました。「美味しいものが手に入ったので、口に合うかどうかわかりませんが、今度持って行きます。」と言われた気分、と言えば伝わるでしょうか。

そして、受け取った本、すなわち、彼が汚した本を読み進めていきました。同じように汚して返してと彼のブログに書いてあった通り、気になったところに線を引きながら読み進めました。

そうするうちに、いろんな思いがわいて来ました。

彼のことを知る機会になったこと

  • 印を付けているところを逐一目にするわけですから、どこに興味を持ったのかや、どこに線を引いてないのか、などが見えてくるわけです。つまり、彼の価値観の一部や内面が、どんどん見えてくるような、不思議な感覚になりました。逆の立場でいうと、「素の自分」「裸の自分」を見られている感覚かもしれません。
  • よく会って、一緒に酒を飲んで語り合う関係であっても、なかなか同じような感覚にはならないような気がしました。
  • 汚した本を肴にして、酒でも飲みながらいろいろハナシをしたくなりました。そうすることで、お互いがそれぞれに新たな気づきも得られるような気がします。

いろんなアイディアが湧いてきた

  • いろんな本を同じように貸し借りすることで、かなり深いところまでの相互理解が深まるような気がします。
  • 同じ本を二人だけでなく、三人目、四人目に回していくと、また違った視点に気づけるかもしれません。他の人が汚した部分を見返すのも面白いと思います。彼は、私が借りた本を、そのままkomatsunaさんに貸していました。ぜひ三人で話してみたいものです。
  • 価値観の一部がどんどん見えてくるような、他の方法があるだろうかと考えたときに、あまりないのではないかと思います。結婚相手と、上司と部下、親子など、そんな相手とこの「人が汚した本を読み、さらに汚す」ということをすると、時間はかかりますが、付き合っていく中で分かり合うのとは違った「分かり合い方」ができるのではないでしょうか。
  • 今回は、彼が自分のために汚した本を貸してくれました。私が汚しながら思ったことは、純粋に自分の興味で汚す場合と、彼の汚した本をさらに汚す場合では、何かしら違いが出てくるかもしれない、ということでした。つまり、人に見られるのが前提に汚すとなると、微妙に「こう見られたい自分」が表に出てくるのではないかということです。「ジョハリの窓」でいうところの、"bilid self"や"hidden self"が明らかになることもあるかもしれないと思いました。
  • お互いあまりよく知らない関係である人と本を汚し合うのも面白いと思いますが、逆に、長年の知己とするとさらに違った面白さがあるように思います。「長年付き合ってきたが、あいつ、こんな所があるのか?知らんかったなぁ。」という面に触れることができるかもしれません。
  • 仕事柄、採用試験にも使えるかもしれないと思いました。本一冊というのは不可能なので、短い文章を読んでもらって気になるところにチェックを入れたり書き込みをしてもらう。そうすることで応募者の方の一面がわかるかもしれません。しかし、現実的には評価の難しさなどの問題が出てくるようにも思います。(もしかして、もうあるかな、この方法?)
  • 以前より、本を読むのは『価値観を確認する作業』という一面があると思っていました。今回の体験で、正にそうだという気持ちが強くなりました。

おまけ

彼から借りた2冊「決断力 (角川oneテーマ21)」と「ウサギはなぜ嘘を許せないのか? 」は、それぞれなかなか面白くかつ興味深く読みました。特に後者は、自分から手に取ることがなかったであろう本なので、勧めてもらって良かったです。

片や私が彼に貸した2冊の本は、「数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜」と「運命の法則―「好運の女神」と付き合うための15章」でした。彼の寸評は、前者が「読んだことあったわ。」、後者が「(思いっきり頭をかしげながら)いまいち。」という、つまらん結果に。後者は怪しげなペンネームを使ってはいますが、『ソニー研究所で先端技術の研究開発に携わる。『CD』や『AIBO』の開発責任者として世界的に知られる』という方の著作で、とても面白いのですが、残念至極でした。

このままでは、なんだか「負けた」気がするので、次の機会には彼を唸らせる本をチョイスして持って行こうと、秘かに思っています。

さらなるおまけ

さきに「(思いっきり頭をかしげながら)いまいち。」といわれた方の本ですが、このことをある方に話すと、「彼がいまいちって言う本なら、私には合うかもしれない。貸して!貸して!」と有り難いお言葉を戴きまして、持って帰ってくれました。さて、蛙の好きな彼女からの感想はいかに!?

これで「(思いっきり頭をかしげながら)いまいち。」の感想なら、目も当てられへん・・・(泣笑)

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